はっしーの日記

眼科のこと、生活の事、色々綴ります

眼科診療報酬シリーズ① 診療報酬点数・医療保険体系と患者負担率

*この記事には広告が含まれます。

こんにちは。
視能訓練士の皆さん、ご自身が行った検査の診療報酬点数
患者の皆さん、ご自身の受けた眼科の検査診療報酬点数・項目
気になったことはありませんか?
今回からシリーズとして「眼科に関わる診療報酬とその解釈」をブログにまとめていこうと思います。他の出来事も書いているのでタグ検索できるようにしていますので、シリーズで読まれたい方はトップページからタグを選択してください。(眼科点数のすべてを網羅はできないかもしれません(弱気))

 

 

はじめに、注意です、
保険点数は厚生労働省が定めていますが、点数算定については各都道府県の地方厚生局など所管が分かれているためなのか、担当者の采配によるものなのか、理由は分かりませんが、算定が都道府県ごとに僅かに違う部分があることは念頭に置いてください。

「知り合いの県ではこの方法で算定できている」

は通じない部分もあります、一時算定できてもレセプト返戻されることもあるので気を付けましょう。詳しい内容を学びたい場合は住んでいる地域の医療事務講座を受講することをお勧めします

さて、まず基本からですが、
診療報酬の点数・項目は厚生労働省が取り決めています。
1点=10円
というのは覚えておいた方が良いですね。
それでは診療報酬についてまとめていきます。

公的医療保険

診療報酬の医療保険体系と患者負担率(%)

公的医療保険は大きく分けて3種類

・被用者保険(社保)

国民健康保険(国保)

・高齢者医療制度

に分けられます。

それぞれの保険には細かな区分とそれに伴う窓口負担割合の違いがあります。

窓口で払う医療費は原則3割(30%)負担となります。

では残りの7割はどこから医療機関に支払われるのでしょうか。

審査支払機関レセプト(月ごとの診療報酬明細書)を送信・請求することで残り7割が支払われ、病院の収益となります。

患者負担率の一覧です↓(2023.4時点)

  医療保険体系 患者負担率(%)
本人
(被保険者)
(組合員)
(世帯主)
家族
(被扶養者)
被用者保険 全国健康保険
協会管掌健康保険
(協会けんぽ)
一般保険者 30
日雇特例被保険者
日雇特例・特別療養費
船員・業務外
船員・下船後3月以内 0
健康保険組合   30
共済組合 国家公務員・地方公務員・私学ほか
自衛官   30
特定健康保険組合 特例退職被保険者 30
特定共済組合 特例退職組合員
国保 一般保険者 30(保険者により0~20)
国保被保険者資格証明書」による療養 100
医療保険・高齢受給者(70-74歳) 20
(現役所得並み30)
後期高齢者

医療機関では、保険証・マイナンバーカードに記載・入力された公的医療保険の情報に基づいた負担率を当日発生した診療報酬総得点に乗算して患者さんへ支払いの請求を行います。

例を挙げると、何らかの検査を受けて診療報酬が10点(100円)であったとすると。

1.協会けんぽ・一般保険者(負担率30%)であれば窓口支払いは3点分の30円になります。

2.協会けんぽ・船員・下船後3カ月以内(負担率0%)であれば0円となる。

といったように、公的医療保険の種別によって窓口での支払い割合は変わることになります。同じ検査、投薬、処置、処方であっても人それぞれ違う支払額になります。

今回は、診療報酬の基本、医療保険体系と患者負担率についてまとめました。